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2009年11月19日更新
緊急提言発表のお知らせ
2009年11月12日


  鳩山政権は、オバマ米大統領の訪問に先立ち、今後5年間で最大総額50億ドル(4500億円)に上る民生分野のアフガン支援策を発表しました。

  これまでインド洋における海自艦艇による給油活動、イラク・サマワにおける陸自による復興支援活動、同じくイラクでの空自による輸送活動、それと最近ではソマリア沖の海賊対策のための海自艦艇派遣と、自衛隊を活用した人的貢献が目立っていましたが、またかつての「金だけ支援」に後戻りした感が否めません。

  民主党はマニフェストの中で、「テロとその温床を除去するため、NGOとも連携。経済的支援、統治機構の強化、人道復興支援活動等の実施を検討。『貧困の根絶』と『国家の再建』に役割を果たす」と明記し、日米関係については、「日本外交の基盤として緊密で対等な日米同盟関係をつくるため、主体的な外交戦略を構築した上で、米国と役割を分担しながら日本の責任を積極的に果たす」と謳っています。

  この公約を具体化するような、より能動的でインパクトのあるアフガン支援策は出来ないものでしょうか。

  このたびNPO法人ユーラシア21研究所は、若手外交・安全保障専門家数名を集めて政策研究グループ「X」を結成し、日本のアフガン支援策に関する緊急提言をまとめました。

  この提言は、日本がアメリカに対してアフガニスタン問題で戦略的な助言をすべきこと、そして提唱する戦略に基づいた政治プロセスに日本が積極的に関与し、陸上自衛隊を含めたオールジャパンの支援チームをひとつの町に送り、そこをモデル町として育てていくことを提案しています。

  現在オバマ政権がアフガン戦略を決定する上でもっとも悩んでいるのは、カルザイ政権の正統性の問題です。「アフガン国民からの支持がなく、不正をやらないと選挙で勝てないような大統領を支えるために、何千、何万という米兵を追加派兵するのか」という批判をオバマ大統領は受けているわけです。

  これに対して日本は、明治維新の歴史的経験を下に、「政治指導者の正統性を確立するためには権威付けが必要である」ことを説明し、アフガニスタンにおいても土着のイスラム教宗教権威者を有効に活用し、より正統性のある政治指導者によるガバナンスを目指すアプローチがあることを、助言することが出来ると考えています。そして宗教権威を高め、為政者の正統性を高めるための具体的な方策として、治安と民生の安定のショーウインドウとなり得る「奇跡の町作り」を、日本が陸自を含めた軍民協力(CIMIC)支援の枠組みで提供することを提案しています。

  この提言が、日本のアフガニスタン支援のあり方に関して、より多くの議論を呼び起こすきっかけとなることを願っています。


世話人 菅原 出 : ユーラシア21研究所 安全保障研究グループ 「X」
問合せ : isugawara@jcom.home.ne.jp / 090-3913-1937


緊急提言「アフガニスタン安定化戦略」PDF