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2011年01月31日更新
アピール『北方領土返還をめざして』
   ─2011年「北方領土の日」を迎えるにあたって─


  北方4島の返還を実現して日露平和条約を締結し、両国間に真の友好・協力関係を築こうというのは、日本国民の熱望であり、いつの日か必ずやロシアの輿論を動かしうるものと確信し、ここにこの問題に関する基本的な考え方について列挙して、関係者の参考に供する次第である。

  1.北方4島の返還なしには正常な日露関係が確立出来ないことを、日露両国で周知徹底させることが重要である。そのために国家主権問題についての日本国民の明確な認識の強化を図り、両国において北方領土問題解決のための啓発に努力すべきである。

  2.北方領土でのロシア軍事演習、第二次世界大戦戦勝記念日の制定、メドヴェージェフ大統領による国後島訪問など一連のロシアの対日威圧策に臆することなく、日本国として、また、日本人としての矜持を保ちつつ、わが国固有の領土である北方4島の返還を求め続けてゆくべきである。

  3.返還対象を北方4島に限定した要求そのものが既に日本側による重大な対露譲歩であることを認識し、その点をとくにロシア側に衆知せしめるべきである。

  4.歯舞、色丹2島の先行返還によって何らかの条約を締結することは、日本が平和条約締結という最重要カードを失うことであり、4島全体の面積の93%に及ぶ国後、択捉の両島を永久に失うことである。

  5.現実の返還時期については若干の「時差」があってもやむをえないが、日露間における主権帰属に関する合意は4島一括でなされなければならない。

  6.国際的な政治・経済関係の潮流変化に注意を払い、その流れの中で日露関係改善を企図すべきである。特に、2012年には露、米、主要関係国において政権移譲が行われる可能性が高く、新しい国際社会の構造変化を見極め適切な方途を講ずべきである。日本側はそれまでに安定した政治体制の構築が肝要である。

  7.ロシアにおける対日評価と日本の存在感の高まりを見定めるべきである。その上で、平和条約がなければ、戦略的パートナーシップの構築や長期や大規模な経済協力はありえないことをロシア側に徹底して理解せしめるべきである。

  8.日本国内においてしばしば「問題解決の名案」とばかりロシアの意に沿うかのような具体案が披瀝されることがある。このような諸案に共通なのは、それらを交渉の俎上にあげる自体が、「東京宣言」で確立された3つの原則を日本が放棄することに連なる。それこそが、ロシアが待っている状況である。今、日本が採るべき策は、これまでの原則を確固たる姿勢で貫くことである。解決のチャンスは必ず再来する。

  9.戦略的見地に立ち政・官・財・学・報道・運動関係者など各界間における連携の拡充・強化に努めるべきである。

  10.多様な分野における交流を通じての日露関係の相互理解の促進を図ることは、両国関係全体の改善ばかりでなく、結局領土問題の解決に資する。「ビザなし交流」はじめ、サハリンや沿海州などとの交流の活性化を図ることが、とくに重要である。新たに「ビザなし交流」専用船が竣工する平成24年度を前に、交流のあり方についても熟慮を重ね創意工夫をこらして準備すべきである。

  11.根室市をはじめとする北方領土周辺地域の振興は喫緊の課題である。政府、自治体、関係団体が一体となって取り組むべきである。

  12.日露平和条約交渉は停滞しているようではあるものの、機会の窓を捉える準備を怠らず、その間は引き続き堂々と「固有の領土」の返還を求め続ける姿勢を崩してはならない。小手先の思いつきなどで将来に禍根を残すことは禁物である。

                                                  以上

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